あるエイズ感染者の半生
あたりまえに生きたい
 赤瀬範保 著
 四六判上製/224頁/定価:1529円(1456円+税5%)

 日本ではじめて本名を公表して真正面からエイズ差別や偏見と闘い、生き抜いたある男性の手記。(1991年6月永眠)

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 赤瀬 範保(あかせ・のりやす)〕〔本名・文男(ふみお)〕
 
 1936年、愛媛県生まれ。先天性の血友病の出血による激痛と闘いながら、小・中学校は長期欠席を繰り返す。高校も3か月で中退。
 1973年から血液製剤を使用。「愛媛県ヘモフィリア友の会」の役員を引き受け、エイズ問題で厚生省に幾たびも陳情を行う。
 1989年にNHK特集「いのちの限り」に出演、同年5月にはエイズ訴訟原告の第1号となる。しかも、全国で初めて、プライバシーを犠牲にして実名で提訴する。
 偏見と人権無視、弱者いじめに強い怒りをもって闘うことに命を燃焼させて生涯を生き抜いた。1991年6月17日永眠。

 〜著者「あとがき」より〜
 
 おしゃべりをするのが好きで、暴言・失言は言うにおよばず、私の言葉は相手をグサリと刺す。その被害者は家内から友人、知人、この頃はマスコミ関係者まで被害をこうむる始末。「ようー勝手な事ばかり言いよる、月夜の晩だけではないぞー」と親しい友は嗜める。それでもワメキ散らす私を見て、ニヤニヤ。当の本人はいたって優しく話をしているつもり。「これが判らんバカッタレは俺の前から消えうせろ」と、とどまるところを知らぬ。
 
 日常の生活が厳しく死と対面させられている。つまり、息のつまるような、不安とか、恐怖とかギリギリのところで生きている。己れの弱さをさらけ出しての生きざまなのだ。身辺な者には弱気な姿はみせない、痩せ我慢をしているのである。
 それを自分では、ダンディーだと信じているのである。馬鹿馬鹿しいほどアホな奴だと自分ながらに思っている。…後略…

〜CONTENTS〜

 ●神のいたずらに身を任せ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
 ●海と島の生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
 ●上京、キャバレー通い・・・それもまた人生・・・・・・・・・・・・・43
 ●エイズ感染・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89
 ●たった一人の闘い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161
  ・日本のエイズに顔を与えた人 池田恵理子(NHKディレクター)・・・206

 ★モノクロ写真24頁挿入 撮影:日暮妖之介

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